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コラム

2019.01.29

規律ある社会は良い社会か

突然ですが、あなたは日本社会が規律性に富んだ社会だと思いますか?私は海外から日本に戻ってくるたびに、社会の規律性について考えさせられることが多いです。

 たとえば、朝の通勤電車を待つ駅のホームの行列は見事なまでに規律の取れた動きを示します。そうかと思うと、優先席で寝ている若者が老人に席を譲らないというシーンもまた、日常よくある場面だと思います。小学生は手を挙げて横断歩道を渡っていますが、子供を乗せたママチャリが車道の右側を逆走していたりします。

 一般家庭にゴミの分別を徹底させているのは立派だと思う反面で、海洋プラスチックごみは日本の周辺にすごく多いという情報もあります。一体それがどのようにして投棄されたのか、近頃レストランなどで進んでいる脱プラスチックの取り組みはどれくらい実効性のあるものなのか、ちょっとよくわからないと思うのは私だけではないと思います。

 環境問題について役所の言うことが良く守られている、と言う意味において日本は規律ある社会だと言い切ってしまって問題ないと私は思っていますが、実は海外はそうでなかったりします。特に途上国ではその悩みが深く、法令違反あたりまえ、違法投棄もごくふつう、そこでどうやって規律を徹底させてゆくのか?という課題は、環境ビジネスの海外進出にとって避けて通れない重要なものです。

 私が提案するソリューションの一つが「教育」です。日本も一世代前までは、分別が徹底されないなどという事例に溢れていたと思います。時間はかかりますが、反面で着実な成果が見込めるので、教育をどのように取り上げるのかについてはぜひともご検討をいただきたいと考えます。

 今一つは、前回お話しした「ソフトロー」による柔らかな規制が考えられます。ISOによる基準認証だとか資格制度などがこれに当たるわけですが、得られるメリットに十分魅力があれば、これを梃子に使った行動変容は比較的進めやすいものになると言えます。

 そのうえで、やはり何と言っても決定打は法律などによる「規制」です。それがスムースに生かせるようになるためにも、「教育」「ソフトロー」との組み合わせで実施されるのが理想的なのですが、どうすれば途上国社会に対して効果的な働きかけができるのか?どのような「規制」が望ましいのか?などのような視点から、当社では環境ビジネスの海外進出をサポートするための行政対応法をアドバイスしています。「教育」「ソフトロー」「規制」の三点セットで考えることができると、規律ある良い社会への青写真も描きやすくなりますので、ぜひ一度御検討ください。

2019.01.21

ソフトローが及ぼすビジネスへの影響とは

1月21日の日刊工業新聞によると、このほど日本規格協会がスイス・ジュネーブに拠点を構えてISOなど国際規格に関する情報収集や各国の関係機関との連携協力を進めることになったのだそうです。

グローバル化の進展に伴って、国際規格がビジネスに及ぼす影響力も強まっています。規格認証を受けることによって、市場アクセスの機会が高まるという仕組みは今後とも広範囲に応用されて行くことと思います。環境分野でも、「循環型経済」に関するISO規格の導入準備が本格的に始まっており、資源リサイクルなどに取り組む会社にとっては認証取得への関心が高まってくることでしょう。

昨年11月にフランスで開催された環境技術の展示会でもこの動きは注目されていたそうです。欧州の環境ビジネス大手が規格作りの段階から参画しているとの情報もあり、今後の展開が注目されるところです。そういう意味でも、日本規格協会がジュネーブに人を出すという報道はタイムリーな話だと思います。

日本国内での営業活動もさることながら、海外進出を検討されている環境ビジネスの関係者にとっては、将来的に基準認証を語らずして市場アクセスを語れない時代がやってくることと思います。ISO規格のみならず、SDGs(持続可能な開発目標)への対応、ESG投資のスキームなど、「社会善」へのコミットメントを求めるベクトルが、いわゆるソフトローとして企業経営に影響を及ぼすようになってきています。この動きは狭義の環境ビジネスのみならず、一般の製造業やサービス業にまで影響をおよぼす性質のものなのです。

御社は「社会善」について、どのようなコミットメントを掲げていますか?それは各種のソフトローに対応することを考えた中身になっていますか?機会を見て、経営者として一度コミットメントの棚卸をしておかれることをお勧めします。

2019.01.15

意思決定の重さ

好むと好まざるに関わらず、コンサルタントをしているとクライアント企業トップによる重要な意思決定の場面に立ち会うことがあります。その場面に至る経緯を分かっていればこそ、経営者として感じるプレッシャーを私も肌に感じるのですが、なかなか言葉にするのが難しい辛さがあります。

特に中小企業の場合、意思決定者が事案の全てを承知している分だけスピード感を持った意思決定ができるのは良いのですが、リスクも責任もすべてが経営者の肩にかかるので、場合によっては大変なプレッシャーと戦わなくてはいけないことがあったりします。

そう言ってばかりいると、進めなくてはいけない仕事が進みませんから、嫌でも何でも意思決定はしなくてはいけないわけです。

その意味で、大企業のサラリーマン社会というのは上手くできていて、伺いを上げる方と決裁する側とでプレッシャーを分け合えるようになっているんですね。

現場にいて、本社に伺いを上げる側は「これは本当に大事な案件で、俺はぜひこうなれば良いと思っているんだけど、上司の決裁事項だから伺いを上げざるを得ない。」と割り切ることができ、本社にいて伺いを回された方は「これは現場が大事だといっている案件だ。現場のことを考えるとぜひ聞いてやりたいが、全体観を持って見直すと違う選択肢があるかもしれない」などの理由で一旦話を落ち着かせることができるようになっているわけです。

というわけで、大企業のシステムでは意思決定までにかかる時間が多少長くなる傾向があるわけですが、その分だけリスクに対する耐性が担保されている・・というのが伝統的な説明だったと思います。

実際はどうかというと、特に海外の企業とやり取りする場合、スピード感覚は重要な要素になってきています。取締役会などにかかる場合はいざ知らず、日常の意思決定が事案の帰趨を左右する場合も珍しくありません。

プレッシャーを肌身に感じながら、毎日の意思決定をひとつずつこなしてゆく。経営者というのは考えてみれば大変な仕事ですが、コンサルタントは持てる知見や経験に基づいて、そのプロセスをサポートする重要な役割を担っているわけです。

いかにしてプレッシャーを克服しながら経営者として正しい意思決定を下せるか、コンサルタントとしては、そのための仕組みづくりを提案しているわけですが、その根底にあるのは情報処理のためのネットワークづくりや人脈形成に関する経験値、そして最終的には「ものの見方」だったりします。

コンサルタントの側から一つ言えることがあるとすれば、コンサルタントの知恵を生かすことで、間違いなく商機は広がります。その分、厳しい意思決定の場面も増えることになりますが、その商機を生かすも殺すも結局は意思決定次第です。意思あるところに道は拓ける、というコトバが示す通り、経営判断こそがものごとを動かす起点になるのです。

大変な思いをされている経営者の皆さん、私はコンサルタントとして最後までお付き合いいたしますので、どうか頑張って意思決定の大役を果たしていただきたいと思います。

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