コロナウィルスのおかげで、在宅勤務やシフトの見直しに追われている職場は少なくないと思います。インターネットを使った会議システムで救われているケースもあれば、現場を動かすために最低限必要な対策を四苦八苦しながら続けているという事例もあろうかと思います。工夫の限りを尽くした対応には頭が下がる思いがします。
卒業式に続いて、学校では入学式や始業式を中止する事例も増えているようですが、企業でも入社式が検討の対象になっている例は少なくないと思います。ここでお伝えしたいのは、たとえインターネット中継でもできることなら入社式と、特に新人研修はたとえ少し遅れても端折らず実施すべし!ということです。
環境ビジネスでは「現場を回してナンボ」、という業態を取っているところが少なくありません。人数を減らしても、仕組みさえキチンとしていれば現場は回ります。短期的に見るとその部分に発生する影響はある程度回避できるという例がむしろ多数なのではないかと思います。
でも、人財確保は違います。基本的には長期の取組みであるという本質を変えるべきではありませんし、派遣社員や技能実習生など短期の解決策が会社の末永い未来を約束してくれることはほぼ絶対にありません。会社の未来は、経営者が自ら仕組みを作るしかなく、その仕組みをしっかり回してくれる人財を手抜きせずに手当てすることでしか、未来は確保できないのです。
時節柄、不特定多数が集まる機会を避けなくてはいけないという制約条件はあったとしても、特定少数による新人研修については、インターネット会議を活用するなど衛生状態に気をつけて実施することにより、ぜひ経営者の思いを新人たちに伝えるべきです。なぜなら、新入社員という立場はいわば生鮮品と同じで、心からフレッシュでいられる期間はごく限られているからです。
たとえ何一つ習っていないとしても、4月に就職した新人が秋を迎えてしまえば、それだけ社会人として時間を過ごしてしまうことになるので、どうしても「ひねた新人」になってしまうのです。
その時点で何か新しいことを「初めて習う」のと「春・夏に続いて繰り返し習う」のとでは、理解度も身につき方も全く違ってきます。経営理念や社長の考え方をしっかり身につけてもらうために、どれだけ初めの研修が重要か、お分かりいただけたでしょうか?
人口減少が続く日本にあって、新卒人材はそれだけ貴重になってきています。会社の未来を確実なものとするために、なんとしても新入社員研修を実施し、そして成功させてください!